山と多様性

野球を見ていると、このところ「ヒーロー」を頂点とするチーム(巨人とか日本ハム)とかが負けてきている。巨人とかは有名なスター選手をそろえ、見るからに強そうだが、実際にやってみると勝てない。むしろ無名な選手がまとまっているチーム、いろいろな選手を揃えているチームの方がはるかに強いのだ。

これは何を意味するのだろうか?

一つが「野球」はチームプレーで、一人でやるものではない、ということ。もう一つが、スター選手になるには長い年月がかかる、ということだ。

山の木々を見ていると、巨大になった木がよく倒れている。寿命が尽きると、自然に倒れている。倒れると若い木が生えてくる。また、様々な種類の木が生えている。

一方人工林を見ていると、人の手によって保護されている巨大な木がある。また、その種類の木以外は生えていない。非常にアンバランスで、違和感を感ぜざるをえない。

どちらが良いとか悪いとかは言えないが、多様にいろいろな木々が生えている山は、動物も多く、豊かであるように見える。

人間社会も最近このことに気がついてきたのか、様々な価値観や視点を受け入れようという「多様化推進」の流れになってきているように思う。

一神論的ではなく、さまざまな価値が複雑に入り組んでいる社会のほうが、豊かになれるということに気がついてきているようだ。

これはとても良い傾向だ。

人間の価値観を一元化してその集団の価値以外を受け入れない、という原理主義的な考えかたが、最後に行き着くのは、戦争と暴力以外にはなかったことを、私たちは多くの血の犠牲ととともに、学んできたはずだ。

RIMG0084.jpg

 

カテゴリー: エッセイ | コメントをどうぞ

赤頭山 どっちが本当?

昨日登った野谷荘司山の鶴平新道の途中にあるピーク(1602m)なのだが、このピークの呼び名に諸説ある、ということがわかった。

ここは冬はバックカントリーの人たちが入るらしく、彼らのホームページには「赤頭山は鶴平新道の終点(白山北縦走路との合流点)であり、手前の山は1602ピークだ」と書いてある。他にも同じように書いているページがある。

一方、Yamakeiの地図は「赤頭山」を1602mのピークだと記している。

どちらが本当なんだろうか?

地理院地図は特に山名は書いていない。明治に作られた陸地測量部の地図にも「赤頭山」の名は見当たらない。江戸時代の地図には「三方岩岳、馬狩荘司山、野谷荘司山」の名は見えるが、「赤頭山」の名はない。

地元の人にでも聞いてみなければ、正確なことはわからないかもしれない。

この山の両側の斜面は、200〜300mぐらい切れ落ちているように見えたが、実際のところは1000mぐらい下まで続いている。もしも滑落すれば下の「白谷」、もしくは「くるみ谷」まで、止まるところは無さそうである。

冬はこの斜面をスキーで一気に麓まで滑り降りるという。豪雪地帯だからこそ、こんな低い標高で下まで滑り降りることが可能なのだろう。

しかしこんな恐ろしい斜面を滑るなんて、にわかには信じられない。雪崩で亡くなったり、クレバスに落ちて亡くなった方もあるようだ。私にはとても真似できそうにない。

この辺りは豪雪地帯のため、森林限界が1500mぐらいにあるようだ。おまけに脆い岩の地質のため、大きな木は定着できないのであろう。尾根の上にはハイマツみたいな低い木しか生えていない。ハイマツなんて、2000m以上じゃないと生えないと思っていた。もしかしたら矮小化したオオシラビソなのだろうか?

とにかく、白山の噴火で積もったであろう赤い地面が剥き出しで、足元は今にも崩れそう。しかし私にとってはスリリングで楽しい登山であった。

IMG_7371

赤頭山

ss 0029-06-07 17.48.16

Yamakeiの地図

ss 0029-06-07 17.51.33

地理院地図

ss 0029-06-07 18.38.49

陸地測量部の地図

カテゴリー: エッセイ, 山歩き, 日記 | コメントをどうぞ

野谷荘司山 鶴平新道ピストン(初) 

白山ホワイトロード経由で行こうかと考えていたところ、まだ冬季閉鎖中。

期せずして山クエというサイトでLv64(上級)にランクされている野谷荘司山の鶴平新道往復にチャレンジすることになった。

平均斜度9.9度は剱岳の早月尾根よりきつい、ということになる。しかし、岩場の距離が短いので、それほどきつくは感じられなかった。早月尾根は厳しい場所が連続するので、斜度よりもずっと緊張する。なんとなく、似てるよなあ、とは思ったが、早月尾根はこの道の4倍ぐらい厳しいと思った。

ザレザレのもろい岩の道が連続するため、非常に滑りやすい。登るときはそれほどでもなかったが、下りは注意を要する。しかし核心部はそれほど長く無い。

尾根が狭いという点と、岩が脆いという点で、まちがいなく上級者向けの道である。初心者の方は白山ホワイトロード経由をお勧めする。もうしばらくすれば開通するはず。

IMG_7387

鶴平新道は、大杉鶴平氏によって1973年に開かれた道だ。樹林帯を過ぎると痩せ尾根が連続する場所に差し掛かる。岩が脆いので十分な注意が必要だ。写真は赤頭山。この山を越えると、野谷荘司が見えてくる。

IMG_7385

ガレ場の横は200〜300mぐらいの崖。足場は20cmぐらいの場所もある。落ちれば大けがで済むかなあ?

IMG_7383

赤頭山に向かう痩せ尾根にある赤い岩の悪場。

IMG_7377

赤頭山に登るといよいよ核心部が見えてくる。根っこだけで支えられている尾根もあるみたいだ。足元がふわふわした。

IMG_7369

雨が降ってたら、絶対降りたくない(^^;

IMG_7362

途中で振り返って赤頭山を見下ろす。残雪も多少ある。

IMG_7360

道は険しさを増してくる。

IMG_7358

なるべく横を見ないように歩く。足場は細い。

IMG_7353

尾根の一番最後。三方岩岳から来る道に合流。

IMG_7347

野谷荘司山に向かう登りにはまだこんなに雪がある。こりゃまだホワイトロードは開通できないね。

IMG_7345

三方岩岳へ向かう登山道にもかなり雪が残る。

IMG_7324

野谷荘司山 山頂に到着!目の前に雪の白山。北縦走路を通って、白山まで到達するにはここから8時間ぐらいはかかるだろう。

IMG_7320

雪が多くて美しい。

IMG_7311

山頂の標識。

カテゴリー: 記録, 山歩き | タグ: , | コメントをどうぞ