天体の運行

アリストテレスが考えていた止まることの無い動きは「円運動」であった。これは天体の動きを指す。朝が来れば日が昇り、夕方になれば日が暮れる。

これがあらゆる「存在」を作り出している。この全く当たり前の世界の「流れ」が、世界と人間を作り上げている、というのだ。

これは、目の前に「在るもの」と別に存在する運動では、決して無い。アリストテレスは、感覚されないものは実体では無い!と強調しているので、真実は目の前にある、という立場だ。

目の前にありありと存在するものの中に、真実が含まれており、別の場所にあるのでは無い!と繰り返し言っている。「霊魂」を「生命活動」そのものである、と定義している。「霊魂」は死ぬと存在せず、どこにも行かない!

アリストテレスが、いかに現象を正確に観察していたが、わかる。幽霊など、微塵もいないことを言っているのだ。

この「ありありと存在する実体」は後に誤解されるように「人間中心」の「存在」ではない。別に人間が存在しなくても、あるものである。「人間」という漠然とした定義を、「存在」の中心に据えるようなことは、アリストテレスはしていない。それは後にキリスト教の人間中心主義によって解釈された結果だ。現実とは別の世界に「永遠」があるわけでは無い。

ただ単に、「自然の円運動が、あらゆる存在の元だ」と言っている。これは「天体の動き」とシンクロしている。

「円運動」には、始まりもなく、終わりも無い。したがって「時間」も、始まりもなく、終わりも無い。

目の前に展開される「実際の」出来事の中に、すべては含まれている。常に運動しており、止まることが無い。


”つぎに我々は、ある永遠的な不動な実体の存在することの必然的であるゆえんを説明せねばならない。まず、そのわけは、実体があらゆる存在のうちで第一のものだからであり、そして、もしすべての実体が消滅的なものであるなら、すべての存在がことごとく消滅的だということになるからである。ところで、「運動」が生成したり消滅したりすることは不可能である。また「時間」も生成し消滅することは不可能である。なぜなら、「より以前」ということも「より後」ということも、「時間」が存在しないなら存在しえないからである。そうだとすると、「運動」もまた、「時間」がそうであるようにそのように連続的である。というのは、「時間」は「運動」と同じであるか、あるいは「運動」の或る限定であるか、であるから。ただしこの「運動」は、これが連続的であるためには、場所における「運動」であるより以外ではありえず、しかもこの場所的「運動」のうちでも特に円運動でなければならない”

We must now discuss the last named and show that there must be some substance which is eternal and immutable. Substances are the primary reality, and if they are all perishable, everything is perishable. But motion cannot be either generated or destroyed, for it always existed2; nor can time, because there can be no priority or posteriority if there is no time.3 Hence as time is continuous, so too is motion; for time is either identical with motion or an affection of it.4 But there is no continuous motion except that which is spatial, of spatial motion only that which is circular.

“Metaphysika” [1071b1-]

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