妖怪化プロセス

普段見たことのない世界に入ると、人間の頭は「言葉」の世界を出る。目の前のものがあまりにも美しすぎたり、異様であったりするので、言葉が見つからないのだ。

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どんな言葉でも表現できない現象、常識では考えられないような世界を見ると、頭は新しい表現を見つけようとする。たった一人なら良い。複数人いると、それはあたらしい「言葉」になる。これが言葉が生まれる過程だ。どんな言葉でも良い、他の言葉と区別できるならば。「言葉」は姿形がなくても良い。それを体験した者の心の中に、強い印象が刻まれていれば。

その強烈な印象が人間の力をはるかに超えたものであった場合、あるいは人間を超えたものであった場合、それは「神」「妖怪」などとなる。

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人間は小さな存在である。常に自然界の危険にさらされてきた。不安と恐怖の中で、社会を形成し、生きてきたのである。「言葉」はいろいろな物事を伝達してきた。コミニュケーション手段であり、表現であった。自然の体験は「言葉」を通じて拡散され、それがいろいろな姿で想像されるようになった。

「神」という言葉の座と、「妖怪」という言葉の座は、交換可能である。

それが不思議な体験を起源としているという性質をもつ限り、それは交換可能である。

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ある時「神」の座にあったものが、別の時に「妖怪」の座にある。

それを僕は「妖怪化」と呼ぶ。

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全て支配した、どこにも行けない場所は無い、世界は人間の支配下に完全に入ったのだ!

という傲慢な思いが「妖怪」と「神」を心理学や医学の範疇に含ませ、いや、その言葉の座を奪ってしまった。

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しかしどうだろう?ゲームの世界は妖怪が無いと成立しないし、いまだに怪しげな宗教が流行っている。結局のところ、「言葉」の構造はなんら変化していない。

そして飽きもせず、さまざまな「思い」を吐き出している。DSC_0112

人間が言葉を捨てることはないだろう。言葉の豊かさが無いと人間は幸せを感じることが出来ないのだ。そういう生き物なのだ。DSC_0115

感動のない人生を送っていると行き詰まる。言葉の豊かさを失うと、生きる希望を失う。

「豊かさをあたえてくれる存在」はとても大切だ。それは人間社会を維持しているのだ。

それが無くなったら、どんなに悲しいだろう。DSC_0510

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