剱岳 遭難事故を目撃 早月尾根 2800mまで

9月27日、剱岳を日帰りする予定で、早月尾根を登りました。

天気が良く、紅葉も見頃で快調に進んでいました。早月小屋を7:30分ごろ通過し、前回撤退した標高2400mも越え、だんだん険しくなってくる道ですれ違う方から「滑落事故」の情報を聞きました。現場はこれから向かう予定だった「カニのハサミ」付近の岩場だということでした。

富山県山岳警備隊の「つるぎ」が慌ただしく飛び、現場は物々しい雰囲気に包まれました。

私は鍛えていない足が悲鳴を上げ、腰の調子も良くなく、しかもこのような事故を目の前にしてしまったので、心が折れてしまいました。2800m付近から「つるぎ」の救助作業を見守りつつ、下山することにしました。

下山後、ニュースを確認すると、滑落された方は死亡されていました。

この時の現場写真を公開しようか、どうしようか迷ったのですが、多分亡くなった方も、これから剱岳に挑もうとする人々の安全な登山を願っておられただろう、と考え、公開することにしました。

剱岳は非常に危険な山で、一歩でも間違えると命に関わります。日帰りしたという記録がネットにあふれていますが、相当健脚の方でないと危険なので絶対にやめてください。

早月小屋に一泊し、翌朝早くに小屋を出発すれば、比較的無理なく登頂できると思います。

けっして無理をしないでください。早月尾根は別山尾根に比べると険しくない、という誤った情報があるようですが、浮石が多く、クサリの欲しい場所に全く無かったりするとても危険な尾根です。

泥と岩のミックスした断崖を、這いつくばるようにして降りる場所もあります。

過去に死亡事故が多発しており、今回まさか目の前でそれが起こるなんて、信じられませんでした。

亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、これから剱岳を目指される方の安全を祈ります。

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朝4:00、暗闇の中、ヘッドランプを灯して馬場島出発。6:00頃から夜が明けてくる。今日は快晴のようだ。

 

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標高1600m付近から、隣の「毛勝山(2400m)」のモルゲンロート。

 

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赤谷山の稜線もはっきり見えるようになってきた。

 

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7:30分ごろ、早月小屋に到達。ここは標高2300mぐらい。大日岳から奥大日岳の稜線が美しい。

 

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目の前に剱岳北方稜線が飛び込んでくる。奥に白馬岳が見える。

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前回撤退した標高2400mを越え、さらに厳しくなってくる道を進む。剱岳本峰がものすごい勢いで立ちはだかる。池ノ谷側に付いた岩峰をトラバースする道が恐ろしい。泥まみれの崖が滑りやすく浮石も多い。標高2500m付近で朝食。標高2600m峰には休憩する場所もある。

 

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2500m付近から横を見ると室堂、地獄谷が見える。

 

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空気が澄んでおり、富山湾が一望できる。

 

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2500mの岩場を過ぎ、2600m峰を過ぎると、道はさらに険しさを増してくる。この辺りで富山県警のヘリコプターが上空を過ぎる。いやな予感がする。下山してきた他の登山者のお話で「滑落事故」が起こった事を知る。注意しながら2800mまで登る。

 

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標高2800mから。目の前では遭難者を救助する「つるぎ」がホバリングし、ただならぬ雰囲気。心配しながら見守る。何人かの方が山頂に向かって出発されたが、私は体力の限界も来ており、ここから先には進まないことにした。

 

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厳しい岩場で救助作業中の「つるぎ」。命がけの救助が続く。

 

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垂直に切り立った斜面に、懸垂下降で隊員が降りて行かれるのが見えた。

 

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後ろを振り返ると2600m峰が小さく見える。

 

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タイムリミットの10:00になったので、下山開始。

 

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2600m峰から室堂方面。

 

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室堂アップ。地獄谷の噴煙。

 

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険しい岩峰を振り返りつつ、ゆっくり下山。

 

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昔の人が剱岳を「針山地獄」だと言ったのがわかる。針のように突き出た岩峰が無数にある。

 

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前々回登った大日岳。大日小屋がくっきり。

 

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富山市がすっきり見える。

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北方稜線

 

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紅葉が美しい

 

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池ノ谷側は切り立っており、足を滑らすと真っ逆さまだ。

 

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紅葉と北方稜線

 

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早月小屋がだんだん近くに見えて来る。

 

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2500m付近の岩。ここはロープがついている。

 

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紅葉と剱岳

 

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早月小屋に戻ってきた。ちょうどガスが湧いてきた。

 

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一瞬でガスに巻かれる剱岳。気象条件は激しく変化する。

 

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下山はやはり足が痛くなり、馬場島着は17:00ぐらいになってしまった。昼食含めて7時間。標高差約2000m、山行時間約13時間。

頂上にはたどり着けなかったが、悔いてはいない。命あっての登山である。

自分の限界は、自分が一番知っている。

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カテゴリー: 記録, 山歩き タグ: パーマリンク

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