白馬大雪渓について

「大雪渓 日帰り」などでこのブログに来られる方も多いとおもう。

私がこのブログに載せている写真を撮った時は、朝は雨であったが日が昇ると運良く晴れた。もしも雪渓に至る前に雨が強くなって来たら、引き返すことを考えていた。

このコースは、毎年落石などによる死者の出る危険なコースである。冬季は雪崩の巣である。人によっては「こんなところに一般登山道があるなんて」と思うような場所である。基本的に山は尾根伝いのほうが、ずっと安全なのだ。

にもかかわらず、これからの季節、大雪渓を通過して白馬岳に登ろうという人が列を作るという。それも初心者の方が。

ガスの中を静かに滑り落ちてくる「落石」は、50cmから3mもあるという。これが、2、3秒前にならないと見えないという。いくら優秀な山岳ガイドであっても、これを避けることは難しいのではないだろうか?

このコースは初心者向けではない。たしかにアイゼンを着ければ、快適に標高を稼ぐことができる。しかし白馬岳周辺は地質が複雑に入り組んでおり(要するに「金太郎飴」のように、いろいろな地質で構成されている)落石が起こりやすいのだ。しかももろい岩だ。確実に落石を避けることは、実はとても難しい。

こんな恐ろしいコースに、ヘルメットも装着せずに入るなんて…たとえ10cmほどの石が飛んできたとしても、頭に当たれば即死である。それにもかかわらず、ほとんどの人がヘルメットを装着していない!

こんなコースが「初心者向け」と言えるだろうか。

私が入山した時は、なるべくリスクを減らすために、雪渓傍の「シュルンド」が開く9〜10月が良いであろうと前から考えていた。雪渓上は長く通過できないが、落石に遭う確率は格段に減るからだ。また、雪渓上の気温と、実際の気温との差が少なく、その分ガスの発生も少ないだろう、と考えたからだ。

しかし実際には9時を回った頃から雪渓上には、濃いガスが湧いてきた。

予想外の展開に、「安全に帰れるだろうか」と不安になった。

これから大雪渓に挑もうという人は、少なくともヘルメットの装着はしたほうが良いと思う。大雪渓だけでなく、上部のもろい岩場は、いつ落石が起こってもおかしくない。あれだけ登山者があると、人為的に落石が起こる場合も多いと思われる。

道は浮石だらけで、ちょっと滑ると簡単に落石を起こす。

もしも、落石を起こした下部を「ノーヘル」の人が歩いていたとしたら…

考えるだけでも恐ろしい。

「大雪渓」に入る時は、十分気をつけてください。

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大雪渓上部のいわゆる「島」から 2014/10/01

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大雪渓から湧き上がるガス。これが視界を遮る 2014/10/01

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カテゴリー: エッセイ, 山歩き パーマリンク

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