他界

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「山中他界」という考え方がある。
山の中は「神」や「死者」、あるいは「仏」の世界である、というものだ。
昔の人は、特に仏教が伝わる以前はそのような「他界」に足を踏み入れることが無かった。
そこは「恐ろしい場所」であり、足を踏み入れれば「神」や「死者」の怒りを買うからだ。

仏教徒がなぜ、山に登りその「霊力」を得ようとしたのかは分からない。
しかし昔は災害や病気を追い払う為に、呪術に頼らざるを得ない状況があった。
修験道の僧侶たちは、深い山に入り、霊力を得て「里」にその力をもたらそうとした。
そのためにその「恐ろしい場所」である山に入っていったに違いない。

医療も科学もない時代。
病は呪術によってしか、直す事ができないと考えられていた。
これは、民衆を安心させるためにおおいに効果があった。

「他界」から力をもたらすこと。修験道の僧侶はより強力な仕方でそれを実践した。
しかしそれは反面抜き難い「迷信」を民衆の心に植え付けることになった。

「そのように見たいと思うから、見えるのである」

すべては心がそのようになって欲しい、と願う事でそのように見えたりする。

「山中他界」も、人は死んだらどこに行くのか、という答えを与えてくれるかもしれない。
実際は何も無くても、「そこにあの世がある」と思う事によって。

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